負けず嫌いから生まれたマイノリティな処世術。

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いじめられたら逃げるしかないの?そんなんじゃ、なくならない!

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皆さん、こんにちは。矢萩あきです。

全国的に昨日から2学期が始まりましたね。

多くの子供たちが「学校に行きたくないなぁ」なんて、思っているのではないでしょうか?

もっと深刻に、いじめがあって学校に行くのが怖い、という子も大勢いるでしょう。

いじめを受けている子らに向けて「逃げて」とか「学校に行きたくなければ行かなくて良い」というメッセージが多く出されています。

障害の特徴をからかわれて保健室登校となった経験について、書いてみます。

いじめからは逃げられたけど、自分を責め続けることは逃げられない

音に過剰に反応してしまうのが、私の障害の特徴のひとつです。

それほどでもない音でも大きく聞こえてしまい、ビックリして身体が思わぬ動きをしてしまいます。

料理をしているさいちゅうに後ろから声をかけられてお玉ですくっていたアクをこぼしてしまったり、道を歩いているときに横を走っていた車がクラクションを鳴らしてバッグを落としてしまったり、友達の携帯電話が鳴って飲もうとしていたコーヒーをひっくり返してしまったり。

今は気をつけられていますが、障害のせいで音に弱いことを知ったのは大人になってからで、子供の頃はぜんぜん知りませんでした。

障害によるこの特徴に気づいたのは、中学校でからかわれたことがきっかけです。

後ろで大きな音がすると私の身体がビクッと動くことに気づいた男子生徒が、それで遊ぶようになりました。

当時プロ野球のテレビ放送のとき、中継とコマーシャルの切り替えのタイミングで「オゥ、グレート・セントラルゥ~(Oh、Great Central)」という言葉を流していました。

注意を引きつけるために、「Oh」を強く発音するんです。

で、男子生徒はそれをマネして私の後ろで大声で「Oh」と叫び、そのたびに身体をビクッとさせる私を見て笑う。

休み時間のあいだ何回も、給食の前後や帰り間際のちょっとした時間に、自分たちがトイレや遊びに行くときに捨て台詞のように、とにかくずっと、やられました。

先生に見つかっても「コマーシャルのマネをしてるだけ」と、言います。

実際に彼らは小さい声で「グレート・セントラルゥ」と後から言うことは忘れなかったので、先生もそれ以上の注意はしてくれませんでした。

これぐらい「いじめ」でも何でもない、耐えられるはず、と思う人も多いかもしれません。

中学生の私は、そう思っていました。

やられていることと言えば後ろで「オゥ」と叫ばれているだけ、別に暴力を振るわれたり何かを盗られたりしてません。

でも授業中以外は常に驚かされている状態は本当に辛く、怖くなり、とうとう教室に入ることができなくなってしまいました。

保健室や家では、ずっと教室に行けなくなった自分を責めていました。

せっかく普通中学校に行けたのに、こんなことになってしまって、どうしようって。

そして今でも、もっと上手くやれれば良かったのに、って思うんです。

ものごとが思うように運ばないとき、「中学校でちゃんとやれていれば、こんなことにならなかったんじゃないか?」って考えます。

いじめられている子が逃げて解決、で良いの?

逃げて、は正しいメッセージだとは思いますが、そればかりになっている状況に気持ち悪さもあります。

「いじめられる子が逃げること」ばかりがいじめの解決手段にされているような感じがして、モヤモヤした感情が生まれるんです。

結局、幕引きまでいじめられている側に押しつけているみたい・・・。

私が中学生だったのは35年も前ですが、こんなんではさらに35年後もいじめってあるんだろうな、って思ってしまう・・・。

こういう点で人間って、進歩しないんでしょうかね。

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